インターネットを利用していると、“いつも閲覧しているサイトへアクセスできない・・・。”、“コンテンツの表示速度が極端に遅い・・・。”と感じたことはありませんか?あまりにも読み込みに時間がかかり、結局サイトから離脱した経験があると思います。
このような問題が発生している以上、ブラックハッカーによるDoS攻撃、もしくはDDoS 攻撃の存在を疑わなければいけません。今回は、DoS攻撃とDDoS 攻撃の悪質性の違いや具体的な対処法を解説していきます。
DoS攻撃よりも強力!DDoS 攻撃とは?
悪質なサイバー犯罪の代表格ともいえるDoS攻撃ですが、その手口は年々巧妙化しており、DDoS 攻撃と呼ばれる犯罪まで流行し始めています。ここでは、DoS攻撃について本質から学び、DDoS 攻撃との違いをご説明します。
DoS攻撃の簡単なおさらい
DoS攻撃(Denial of Service attack)とは、ブラックハッカーが膨大なアクセスをサーバーに意図的に送りつけることをいいます。サーバーは、大量のアクセスが集中すると正常にデータを処理できなくなり、パンクするという性質をもっています。
わかりやすい例を挙げてみます。たとえば、テレビで“弊社のサイトでプレゼントの応募が可能です。先着100名限定です。”と放送すると、そのサイトへアクセスが集中し、閲覧できなくなります。これは、膨大なアクセスがサイトに集まって、正常に処理できなくなったことが大きく関係しています。
企業努力によって、サーバーがパンクするほどアクセスが集まるのは、大変嬉しいことでしょう。しかし、DoS攻撃では、実態のないアクセスが集中しているだけで、企業にとって損失でしかありません。
DDoS 攻撃との違いは?
DoS攻撃は、同一IPを制限すれば、容易に対策ができます。そのため、セキュリティ業界では、脅威ではなくなりつつあります。一方で、複数のIPアドレスからサイバー犯罪をしかける悪質性の高い攻撃としてDDoS 攻撃が登場します。
DDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack)とは、複数の場所から同時に攻撃することでサーバーをパンクさせることをいいます。DoS攻撃は、サービス拒否攻撃という意味をもっていますが、一方のDDoS攻撃は、分散型サービス拒否攻撃という意味があります。
DDoS攻撃では、不正な手法でのっとったIPアドレスを利用し、次々と攻撃の拠点を変えながら、幾度となくサイバー犯罪をしかけてきます。仮に攻撃の拠点を見つけても、“犯人は、どのような人物であるのか”という具体的な情報を割り出すことは難しく、対策は困難を極めます。
DoS攻撃やDDoS攻撃の目的とは?
ブラックハッカーは、どのような目的でDoS攻撃やDDoS攻撃をしかけてくるのでしょうか。今ひとつ、攻撃の目的が見えてきません。ここでは、DoS攻撃やDDoS攻撃の目的についてご説明します。
他者への嫌がらせ
サイバーセキュリティに対して強い興味をもっている方であれば、「DoS攻撃やDDoS攻撃によって、遠隔操作や情報漏洩につながるウイルスを送ろうとしているのでは?」と感じると思います。
しかし、DoS攻撃やDDoS攻撃の犯罪の手口を思い出してください。あくまでもサーバーをパンクさせることしかできないため、不正アクセスによる情報漏洩やデータの破壊、消去などは、一切できません。
それでも、なぜ実施するのか。それは、他者に対する嫌がらせです。サイトの運営を快く思っていない方が実施している可能性が極めて高いです。
マーケティングの妨害
同じ商品やサービスを提供する同業者の存在は、決して快いものではありません。売り上げが低く、アクセスが低迷している企業が相手のサイトにDoS攻撃やDDoS攻撃をしかけることがあります。マーケティングの妨害が目的であり、重大な犯罪であるといえます。
脅迫による金銭請求
近年、DoS攻撃やDDoS攻撃を利用して、金銭を請求する脅迫行為が各地で報告されています。具体的には、下記のようなメッセージがブラックハッカーから送信されます。
「DoS攻撃やDDoS攻撃をしかけられたくなければ、指定の銀行口座にお金を支払え。期限まで支払わなければ、サイトへのアクセスが不可能な状態となる。」
たとえ、DoS攻撃やDDoS攻撃による犯罪が近くに忍び寄っていても、絶対に金銭を支払ってはいけません。新たな犯罪の資金源となってしまうため、早急にセキュリティを強固にする体制を築き上げることが大切です。
DoS攻撃やDDoS 攻撃による被害
ブログやホームページ運営者がDoS攻撃やDDoS 攻撃によってサイバー攻撃を受ければ、一切アクセスができない状態となります。そのため、WordPressからIDやパスワードを入力しログインしたくても、何もできません。
数多くの売上が期待できるサイトであれば、報酬は一気に0円となってしまいます。そのため、ある程度、サイトの規模や収益性が高くなった場合は、ブラックハッカーによるサイバー攻撃を考慮し、対策を練っておくことが大切です。
時間が経過すればするほど、収益性以外にも検索ユーザーからの信頼を大きく損なうようになります。
ファイアウォールは、対策の仕方として有効?
DoS攻撃には、ファイアウォールが非常に効果的です。ファイアウォールとは、インターネットを通してやってくる不正なアクセスを防御する壁のことをいいます。ファイアウォールがあれば、内部データの盗聴や改ざんによって生じるリスクを大幅に抑えられます。
ポートと呼ばれる場所に、ファイアウォールを設置すれば、被害の縮小はもちろん、特定の送信元を指定し、アクセスをブロックできます。しかし、一方でファイアウォールでは、完全にはDDoS攻撃を防ぐことはできません。
現状では、日本以外のサーバーアクセスをブロックする方法が有効とされています。なぜなら、DDoS攻撃は、海外サーバーを利用して攻撃をしかけてくるものが多いからです。
DDoS攻撃の抜本的な解決法
現在、セキュリティ業界でDDoS攻撃への対策として注目されている手法があります。その手法は、WAF(Web Application Firewall)といいます。WAFは、一般的なファイアウォールとは違って、データの内容をアプリケーションレベルで解析できる機能を有しています。
実際に、WAFを利用すれば、ネットワークを経由するサイバー犯罪からウェブアプリケーションを防御できます。有効な対策方法ではあるものの、導入コストが高いという問題を抱えており、現実的な手法とはいえませんでした。
しかし、クラウド型WAFなどの登場によって、導入コストが格段に抑えられるようになっています。今後、DDoS攻撃による被害を受けたくないのなら、WAFの導入を検討しておくと良いでしょう。
DoS攻撃やDDoS 攻撃は、セキュリティソフトで対策する
現在、インターネット上には、DoS攻撃やDDoS 攻撃以外にも、さまざまなサイバー犯罪があります。サーバーを攻撃されれば、いつも通りにホームページを公開できなくなります。復旧したくても元通りに回復するには、相当な時間を要することになるでしょう。
しかし、セキュリティソフトを導入していれば、サーバーに異常が発生した瞬間に、悪質なアクセスを瞬時に遮断できるため、被害の拡大を確実に抑えることができます。万が一、セキュリティトラブルによって個人情報を流出してしまえば、大きな信用の損失につながります。
そうなる前に、弊社のセキュリティソフトを導入しませんか?弊社のセキュリティソフトならDoS攻撃やDDoS 攻撃に関する不正なIPアドレスを瞬時にブロックできます。特に、サイト運営者の方は、強固なセキュリティソフトで事前対策を済ませましょう。
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