近年、人工知能による技術的成長は、IT業界でも高く注目されています。そんな中、ディープフェイク動画と呼ばれる悪質な合成動画が世間を騒がせています。
ディープフェイク動画は、写真データや動画データの合成により生成されます。「合成による捏造動画なら、すぐに見分けがつくでしょ?」と思うかもしれません。実は、本物そっくりでその動画が真実なのか偽物なのかは判断できません。実際に、ディープフェイクの存在を学ぶにあたって大切なのは、下記のことです。
・ディープフェイク動画の実態について深く知ること。
・ディープフェイク動画の見分け方について把握しておくこと。
・ディープフェイク動画に対する対策法を知ること。
今後、ディープフェイク動画をSNSなどで見かけることがあるかもしれません。私たちは、どうすれば捏造動画でることを見分けることができるのでしょうか。今回は、ディープフェイク動画とは、一体どのようなものなのか、具体的な見分け方や対策法について解説していきます。
画像や動画がディープフェイクに利用される?高度な捏造技術に世界が驚愕
安易にTwitterやFacebookなどで顔出しをしていると、ディープフェイク動画の作成時に、利用される可能性があります。動画作成時に用いられる技術は、私たちが想像する以上に高度であるため、多くの方が虚偽の画像であっても騙されてしまうでしょう。
ディープフェイクとは?
ディープフェイクとは、大変高度な画像生成スキルを利用し、映像を合成することで虚偽の動画であると見抜けないほど、徹底的に作りこまれた動画や音声を言い表す言葉です。ディープフェイクの技術を利用すれば、著名人の顔を利用して話してもいない内容を話しているかのように捏造できてしまいます。
あまりにもクオリティが高く、その動画が捏造であるかどうかということは、すぐには判断できません。
ディープフェイク動画の作り方
ディープフェイク動画は、特定の人物の顔の形状や目、鼻、しわなどの動きを、AI技術によって別の人物にかぶせることで再現しています。もちろん、そのまま別の人物にかぶせただけでは捏造であることを知られてしまうため、公開前に修正作業を実施します。
ディープフェイクの技術は、一般的にフェイススワップと呼ばれていて、日本語では顔交換を意味します。最近では、顔交換アプリなども登場しているため、利用した経験がある方もいるでしょう。
その人の表情はもちろん、顔つきや声などの音声も自由に制御できるため、まるで本人が発言しているかのように見えてしまいます。
ディープフェイクの高度な技術が使われた実例
すでに、ディープフェイク動画は、さまざまな場所で登場しています。ここでは、実際の動画を閲覧し、どれほどのクオリティのあるものなのかを確認していきましょう。
オバマ元大統領のディープフェイク動画
この動画は、オバマ元大統領が特定の政治対象者に向けて情報発信している内容ですが、その事実は一切ありません。つまり、捏造動画です。何も説明を受けていなければ、その真相について疑う人はいないでしょう。
動画の中盤を見てください。この合成動画を作成したコメディアンのJordan Peele氏が登場します。これほどクオリティが高ければ、多くの人が騙されてもおかしくありません。
たった1枚の画像を利用して作ったディープフェイク動画
本来、人の話しているディープフェイク動画の作成には、膨大なデータが必要とされていました。しかし、年々、その技術が向上したことで、たった1枚の画像からでも合成動画が作れるようになっています。
つまり、SNS上にアップロードされている1枚の画像があれば、上記のような動画が作れてしまうということです。改めて、インターネットの使い方を見直さなければ、重大な危険に巻き込まれてしまってもおかしくありません。
ディープフェイク動画の見分け方とは?
ディープフェイクによって作られた合成動画は、どうすれば本物、もしくは偽物であることを見分けられるのでしょうか。ここでは、ディープフェイク動画の見分け方について確認していきます。
対象動画に関する情報をインターネット検索する
閲覧している動画がディープフェイク動画かもしれないと感じたら、インターネット上で検索してみましょう。ディープフェイク動画は、非常に話題となりやすいです。動画公開後、すぐに「ディープフェイク動画が公開された。」などの情報が掲載されている可能性があります。
特に、TwitterやFacebookなどのリアルタイム性の高いSNSでは、多くの人が騙されないように注意喚起を促しているケースが多々あります。そのため、どのようなことでも信じる前に、多くの人はどのようなことを感じているのか、公的に認められた動画であるのかということを速やかにインターネット検索する習慣をもちましょう。
また、あまりにも偏った発言である場合、合成動画である可能性が高いです。常識的に考えて、ありえない発言をしていたら、偽物の可能性が高くなるため、冷静になって正しく情報を追っていきましょう。
動画に違和感がないかを確認する
自分で調べてみたものの、今ひとつ疑いがはれなければ、しっかりと映像を確認してみましょう。たとえば、下記のポイントに違和感がでるケースが多いです。
・映像の中で人が異様に浮き出ている。
・光の入り方と人間の影がマッチしない。
・背景が偽物に見える。
・人間の姿や背景の接面がギザギザに加工されている。
ディープフェイク動画であるのかを目視でチェックするのは、想像以上に大変です。「ちょっと、映像がぼやけている…。」と感じたら、合成動画ではないか疑ってみましょう。
合成動画の被害を防ぐためにセキュリティ対策を始めよう!
ディープフェイク動画による被害を受けたくなければ、今すぐパソコンやスマートフォンにセキュリティ対策をしてください。TwitterやFacebookなどのSNSへ画像や動画を公開していなければ、ディープフェイク動画の被害に遭遇しないわけではありません。
コンピュータウイルスやハッキングなどのサイバー犯罪の被害に遭遇すれば、たちまちあなたのプライベートな画像は、外部へ流出してしまいます。1度、外部流出してしまった画像や動画は、消えることはありません。
そうした事態へと発展することを防ぎたいのなら、有料のセキュリティソフトが有効です。定期的にパソコンやスマートフォン内を自動スキャンしてくれるセキュリティソフトを導入すれば、悪質なウイルスやブラックハッカーに侵入される前に、その脅威を排除できます。
ウェブルートのセキュリティソフトで個人情報を保護しよう!
セキュリティソフトの導入を検討しているのなら、実績のあるウェブルートの製品を使ってみませんか?ウェブルートは、インターネット上に存在する数十億のウェブページやアプリ、ファイルを毎日3回スキャンし、悪質な行動を監視しています。
そのため、パソコンやスマートフォンに入った画像や動画へのハッキング行為を素早く防ぎます。ブラックハッカーがウェブカメラによる盗聴や盗撮により、情報を盗み出そうとしても、自動的に排除する機能も備えています。
ウェブルートの製品ならデバイスを紛失しても、位置情報を特定することで遠隔ロックやデータの消去ができます。ぜひ、セキュリティ対策をしたうえで、安全にインターネットを楽しんでください。
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